観音峠を越えて唐津へいくぞ。苦闘編


七十二候。朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)から橘始黄(たちばなはじめてきばむ)へと移りました。
暦の上ではそんな季節なんですが。






ここは今日もいい天気。






風が無いから陽があたるとぽかぽかとあったまります。
それでは、思い出しながら昨日の続きです。






さてさて、昨日は道路わきに残雪を発見したところまででしたね。
峠の頂上が見えないんで、もっと雪が積もっていたりするのかなと心配していると・・・







げっ、マジですか。たぶん唐津方面じゃないとは思うんですがね。





走るにつけて家の屋根にも・・・





小川に架かった橋の上も雪が残ってて、
野母崎と比べると季節がひと月もふた月も早いような気がしますね。






とかなんとか言いながら走っていると、12時40分、いつの間にか峠を越えていた。
振り返ってみると確かに峠です。






畑の隅や山の斜面に雪が残り、山の端の木々は落葉して。まさに冬ざれた風景ですね。
























さあ、ここからは恒例の登ってきた者だけがいただけるご褒美。下りです。
ギューンと元気に下っていくつもりが、まだ路面がぬれているところもあれば、
カーブには民家の側にはっとするような紅葉があったりして、思わずブレーキを掴んでしまいます。







下りの中間地点、七山村まで下りてきました。
ここにきて、左ひざに違和感が出てきた。
そんなに長い距離じゃないし、知らず知らずのうちの峠に着いたくらいの勾配だし、
おまけに写真を撮りながらのポタリングなんで、そんなに無理はしてないんですがね。






働く人に言ってるのか、消費者に言ってるのかわかりませんが、
どっちにしても、嫌いじゃないです。大好きです。






さて、あとは唐津まで真っ直ぐ下るだけなんですが、
川沿いの紅葉や、廃屋に這う蔦の黄色に足止めされてなかなか進みませんね。
向かい風も出てきましたが、風は山の上に比べたら温かく感じるほどです。






午後2時。唐津へ到着。
次第にはっきりと痛み出した足を休めるためにも、CoCo壱で遅い昼食にします。
牛カルビ焼肉カレー大盛り。
満足です。やっぱり店内は温かい。大盛りを食べながらゆっくりと休憩します。


さてリスタート。ここまでおよそ行程の3分の2を経過。
あとは概ね平坦なんですが、何しろ左ひざの痛みが治まらない。
鈍痛が強くなってきて、ペダルをこぎ続けることができなくなった。

これから先、辛くて写真がありません。
あと40キロぐらい残ってるんですが、走れない。
じゃ、歩こうかと右を支点に左足でサドルをまたごうとするとギーンとくる痛み。
左足をついて右足を上げてサドルを降りた。
じゃ、歩けるかというとちょっと揺らしただけで痛みが走る。
根性無しと言われても仕方ないけど、もともと趣味の世界。そこまでしないよね。






泣きっ面に蜂。
3時半頃、冷たい小雨が落ちてきた。(涙)

脚の状態はというと、ペダルを踏めず、脚を付いても休めず。ましてや歩けず。
イヤ〜、どうしたものかと思いました。
時間はあるんですよ。時間はあるんです。いつもならね。
でも今回は、この時点で明るいうちに帰れることは諦めました。






桃川に着きました。
でも歩けない。ちょっとでも揺らすとすげー痛みが襲ってくる。
えっ、何で。そんな悪いことはしてないつもりだけど。

さてどうしたものか。
試しに右足だけ回してみた。回るけど、そんなに長時間は無理です、時速13キロ。
じゃ左足を載せて添えてるだけでではどうか。ギヤが軽くなって、空回りの空打ちは膝にきます。

で、下りは惰性で降りるだけ。となるとうしろに続く車からの視線が辛いですね。
漕ぎたくてもね、漕げねーのよ。


まだゴールには30キロほどある竹内町。
バスの時間を聞いた地元のお母さんがFITで送りましょうかと言ってくれたけど。
ホントにありがたかったけど、車を汚しますと丁寧にお断りしました。
カッコよく断ったのはいいんだけど、このあとどうするか。

結局、痛い膝と相談しながら上有田まで走り、そのあとは地形のままに惰性で下りました。
もう、後ろに繋がる車のひんしゅくなんて気にしません。

あと、10数キロでゴールですが、もう一歩も足が進まない。っていうか痛くてうごかせない。
で、自転車はコンビニに括りつけてタクシーで車のところへ。

情けないけど、今回の顛末です。

でもでも、新しい道を走って、いい景色を見て、初めての人に言葉をかけていただいて、
ホントにいい一日でした。
大、大満足の一日でした。






で、それから2日後、痛みは随分和らぎました。
本番は大丈夫か。