どんと・ふぃにっしゅ!ポッキリ折れました。


昨日の雨も上がり朝から暑いくらいですが、黄砂のせいか軍艦島も霞んでます。
DNFした私の心も2日前から霞みっぱなしで・・・
振り返りたくないけど、自らの備忘録とDNF好きな方のために記しましょう。

いやいや、結構DNFが好きな人はいるんですよ。
参加者も増え認知度も高まってきたブルベですが、まだまだマイナー。
そのマイナーな世界のそのまた片隅に。いるんですよ、他人のDNF好きが。
かく云うワタシもその一人。
「ブルベ DNF」とか「貧脚 リタイア」とかでググること、ググること。
苦しみながらも最後に「なんとかゴールしました(汗)」とか書いてあると、
なんだ結局ゴールしたんかい。チッ。って感じですが、
苦しいとか、辛いとか、ポッキリとか、折れましたとか書いてあるとね、
そうだろう、苦しいだろう、辛いだろう、そりゃ折れるよなと。
右手にマウス、左手に漢方薬で、顔はニヤついてね・・・

で、今回のワタシのDNFはPC2を過ぎたばかりの135キロ地点。
行程の半分も走ってないし、佐賀平野なんて橋の上から撮った川の写真しかないんで、今回はポイントだけ。
全行程はてれすけさんのブログがよろしいかと。
てれすけさんも今回ばかりは悲愴な走りになったようですが、
それでもコスプレの家族に話しかけるなんて、やっぱり少し○○な方ではあります。






しみじみとしたスタート地点。のぶろうさんやLEMONDさんと久しぶりの再会。
KANAMIXさんも見送りに来てくれました。ありがとうございました。
次回のオオバエ、頑張ってくださいね。






萱瀬ダムを過ぎて、この先、平谷温泉への登りでのこと。
既に定位置の最後尾を確保したと思ってたら、後ろから静かに近づいてくる姿があって。
横に並びながら「ギアは軽くしなかったんですか?」と、のぶろうさんでした。
その声の涼やかなこと。
それに比べてこっちときたら、
「ハーハーッ、いぃえっ、ゼーゼーッ、まだっ、ハーハーッ、そのままっ、
ゼーゼーッ、なんですよ、ハーハーッ、ゼーゼーッ。」

「私、今、前30後ろ30なんですよ。」
「ハーハーッ、それはっ、ゼーゼーッ、楽っ、ハーハーッ、なんでっ、
ゼーゼーッ、しょうね、ハーハーッ、ゼーゼーッ。」

「えっ、楽ですよ。コメントでもっと薦めればよかったですね。」
「ハーハーッ、あっ、ゼーゼーッ、そうっ、ハーハーッ、なんですか、
ゼーゼーッ、・・・・・・ハーハーッ、・・・・・・ゼーゼーッ。」

基礎体力や歳の差はあったとしても、彼我のこの疲労度の違いって!!!
確信しました。私には乙女ギアをさらに凌駕する赤ん坊ギアが必要だと。

ライト点灯のため平谷峠のトンネルの前で停まった私の前を、
のぶろうさんは静かにトンネルの中へ消えていきました。
いつもの定位置確定です。












いや〜、こうしてみると佐賀平野じゃ橋の上からの川やら線路やらばっかりですな。
日頃、岬の突端で暮らしていると、こういう風景に憧れる潜在意識があるのかしら。






12:38 PC1に到着。当然誰もいませんよ。
エアーサロンパスを腰と膝に吹きかけ、日焼け止めを塗ってリスタート。






大己貴神
最後尾だというのに、鳥居を見ると停まってしまう性癖が・・・






どなたかも書かれてましたが、今回はどこを走っても麦の波で、
その向こうがヒコサンなんでしょうね。(結局いけなかったけどね)






ここを左に折れて、まずは八丁峠を目指します。
LEMONDさんと擦れ違ったのはこの前か、それともこの後か。
土地勘がないんでよく覚えてませんが、
とにかく「えっ、もう折り返してる。」とトンチンカンな勘違いをしたりして。
たぶん、軽い熱中症だったんでしょう。そう思いたい。






おっ、この場所、来たことがある。
真っ直ぐ行くともちろん八丁峠に向かいますが、右折すると秋月城址にいけるはず。
1年と少し前、博多で次男坊の大学受験がありまして、
試験中の昼間は何もすることが無かったんでぶらりと車で訪ねてみた。
静かな町並みを散策した後、最後に秋月の町並みを高いところから見てみようと、
この峠道を少し登ってみました。
小雨が降っていて、それはそれでよかったんですが、
ここを自転車で登るのはつらいよなと思ったのも確か。
まさか、その道をこうして登ることになろうとは・・・






佐賀平野を走っている時から右膝がイマイチだったんだけど、
LEMONDさんと擦れ違った時には「頑張りま〜す」と元気な振りを。
でも坂に入った途端、きましたね。右膝と、それをかばってか右の腰にも鈍〜い痛みが。
たびたび停まります。ときどき登山です。
やっぱ、もうダメかなと思って止まったところにこの杭が。

「大休」  大きく休む。

これって、つまりは「リタイアしなよ。」という神のお告げかと、思考はネガティブ方面へまっしぐら。
それでもスマホの地図ロイドで位置を確認して、とりあえず峠の頂上までは行ってみることにした。
DNFするかどうかはそこで考えることに。
頂上から向こう側へ降りると、いよいよ自宅が遠のきますからね。






ところが、峠に着くと気持ちはコロリ。人って向こう側へ降りたくなるのよ。






登るときもこの標識はありましたっけ。
いや〜、嘉麻まで長い坂道でした。
降りてるだけなのに膝と腰が痛くて、クリートを外して足をブラブラしながら下ります。
もう嘉麻に着いたらDNFしようと決めました。
で、下り終えたら、家人からメールが入ってて

「順調?もう歳なんだから。いい加減にしないとね。」


・・・・・・


・・・・・・



もう少し走ることにした<(`^´)>




で、このあとしばし走って15:50にPC2到着。
AJ福岡のたいかんさんだったんですね。声をかけていただきホッとしました。
今までの焦っていた気持ちが薄らいで、
コンビニで買ったソーセージパンをゆっくりと食べました。
もう潮時かなとも思いましたが、たいかんさんからまだオンタイムですよ。と励まされ、
アドバンテージも1時間以上あったんで、もうちょっとだけ走ってみることにした。







でも走り始めてすぐに音がしました。
「ポッキリ、ポキポキ、ポキ!」
ここがDNF地点です。ってどこかわかりませんが、たぶん田川市のどこかです。
生れてはじめてきた田川市
たいかんさんによると、田川は盆地で、平坦な抜け道はどこにもないと。
さて、どうしたものか。
とりあえず博多の弟君(恐れ多くも“おとうとぎみ”と読みます。)に電話してみたところ、
天神でPKO活動中であったが、集団的自衛権を発動して救助に向かうと言う。
「そんな家族サービス中に申し訳ない。自走で博多まで行くから。」と一度はいったものの、
迎えに来てもらってこれが大正解。
みんなは知らんと思うが、博多と田川はたまらなく遠い。ちょっとびっくりよ。






弟君(恐れ多くも・・・)が来るには時間がある。
時刻は4時半。まだ日は高い。
となれば、ひとりお疲れ様会です。当然、抹茶をいただきます。
DNFした喪失感と時間からの解放感と。
この頃からか、心の中に通奏低音が流れ始めまして、うっ、感情が動かない。
いつもは急ぐ輪行袋への収納も、コンビニへ出入りする人を見ながら淡々と。
それでも時間が有り余り、
ジベタリアンとなってスマホYOUTUBEで「てらみなとみやび」を見るレーパン姿のアラフィフが独り。
ある意味シュールです。だ〜れも近寄りません。

このあと、弟君(恐・・・)に回収され博多へ収監。
いやいや、自走じゃなくてホントによかった。

シャワーを借りたらスッキリと近くの居酒屋へ。
酔いが回るにつれ、膝や腰の痛みは薄らぎ、DNFの喪失感は瘡蓋で塞ぎ、
いまだ走り続けているランドヌールへの申し訳なさは忘却の彼方へと・・・
そして、夜は更けていきました。






とはいうものの、起きてみればやはりガッカリ感は結構大きくて・・・






LEMONDさん、自転車で来た道を電車で戻るのは、なんともね。

大村で車を取ったら自宅へ戻り、速攻で自転車を片づけ、汚れものは洗濯機へ。
追われるようにシャワーを浴びたら、急いで着替えました。
まるでこの2日間が、あたかも無かったかのように・・・






それでも増えていくDNFのブルベカードと、悲しみのジンリッキー

いやはや、いろいろありましたが、終わってみれば楽しかったかな。

AJ長崎のスタッフの皆さん、参加されたランドヌールの皆さん。お世話になりました。
特に代表の石川さんには、いろいろとご心配いただきありがとうございました。

また再起を期して参加したいと思いますので、その節はよろしくお願いいたします。
皆さん、お疲れ様でした。